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前作の重厚さはないけど、見せ場山盛りの巨大ロボット賛歌!『パシフィックリム アップライジング』【プライムビデオ Pick Up】

2021年3月9日

当ブログではAmazonプライムビデオで観られる映画をピックアップして紹介中。
今回はアノ超大作の続編『パシフィックリム アップライジング』。
人類史上最高傑作である前作と比べるのは酷だけど…続編として結構がんばってる愛すべき一作!

 

 

パシフィックリム アップライジング

パシフィック・リム/アップライジング(吹替版)

 

【あらすじ】
人類が巨大ロボット「イェーガー」で異次元からの侵略者を撃退し世界が平和になってから10年。
世界を救った英雄の息子でありながら自堕落な生活に甘んじてた青年ジェイクは、やがて人類の存亡を懸けた戦いに巻き込まれていく。

 

『パシフィック・リム』と言えば以前の記事でも言及させて頂いた通り、自分にとってはオールタイムベスト級に好きな映画です。
主人公メカ「ジプシー・デンジャー」の重厚なデザイン。
敵KAIJUたちの特撮愛あふれるモーション。
菊地凛子のタンクトップ姿。
どこで切っても素晴らしく、何から何までツボなのでした。特に香港夜戦のシーンは最高で、3D版ブルーレイで誇張抜きで100回以上見てます。

その続編ともなればがぜん期待が膨らみまくる本作『パシフィック・リム アップライジング』ですが…。
大手評論サイトのロッテントマトでは腐ったトマト扱い=大不評。IMDbでも批評家評が100点満点中44点で、いずれもかなり厳しい評価。

確かに予告編を見る感じでは前作『パシフィック・リム』の最大の持ち味だった特撮愛溢れる「重さ」が無く、悪い意味で戦隊モノのような子供っぽさが前面に押し出されています。言い換えるなら「オモチャたくさん売るぞ~!」という商魂が露骨過ぎると言うか、何にしてもコレジャナイ感が強い…。
これはダメかも分からんね…。と見る前からハードル下がりまくでしたが。

結論を先に書けばちゃんと面白かったです!
確かに前作の良い点は大部分が失われてしまっており「ああやっぱりギレルモ・デル・トロは天才だったんだな」とシミジミ思わされますが、だからと言って『アップライジング』がつまらない訳ではなく、むしろサービス精神旺盛な数々のシーンはとても好感触。
是非とも劇場で、それも出来ればIMAXで観るべき鉄板作品だと強くおすすめします!

 

 

巨大ロボット大運動会!

前作ではストライカー・エウレカとジプシー・デンジャー以外のイェーガーは登場するなりブッ壊されて出番が一瞬でした(それでも存在感ありましたが)。
半面、今回は味方イェーガーにそれぞれ特徴的な能力が与えられ、個性あふれる魅せアクションを披露しまくりです。
ドラマ的な膨らませは全然足りてないのでどれだけ活躍しても正直印象は「軽い」のですが、実力派のスティーブン・S・デナイト監督によるアクションシーンの切れ味自体はとにかく鋭い!情報量が工夫して詰め込まれているクライマックスの乱戦は素敵過ぎました。

ここぞというシーンでトム・モレロのエレキギターが唸るのもグッと来ます。
とりあえずロボットが画面で暴れてれば幸せになれる私のようなチャイルディッシュな映画ファンは大満足でしょう。
さらに注目すべきは謎の敵イェーガー「オブシディアン・フューリー」です。やたらと強い上に「本来イェーガーは味方キャラなのになぜ!?」的な意外さもあいまって、今作に色々出てきた悪役キャラの中で随一の存在感でした。
炎をまとうチェーンソードがとっても厨二っぽくて素敵です!そこはかとなく鉄人28号のブラックオックスを彷彿とさせますね。

新主役メカ「ジプシー・アベンジャー」のデザインがシャープ過ぎて最後まで「セツコそれ『パシフィック・リム』やない『トランスフォーマー』や!」感が拭えなかったのは正直な所ですが、ロボットアクションとしては大満足だったと強調したいと思います。

HG パシフィック・リム ジプシー・アベンジャー DXセット 色分け済みプラモデル
主人公メカ、ジプシー・アベンジャー
ちょっと洗練され過ぎ感はあるけど、これはこれで!

 

 

注目のキャスト!

赤木リツコ的な方向に進化を遂げた菊地凛子ちゃんや、最近やたらと顔を見るジョン・ボイエガなど本作には魅力あふれる様々なキャストが集結しています。若手パイロット役たちの多国籍感も印象的でしたね。しかし私的に最注目キャストはシャオ社社長役のジン・ティエンちゃんです。

『キングコング 髑髏島の巨神』では残虐怪獣スカルクロウラーに追いかけ回され、『グレート・ウォール』では大群怪獣トウテツ目掛けてバンジージャンプしていたという事でここ2年でフィルモグラフィが怪獣映画だらけになってます。怪獣居る所に彼女ありです。
なお冷血キャラっぽい前半と意外な面が見られる後半でメイクが違い過ぎてほぼ別人。劇中では数時間しか経ってないのに超不自然~(^_^;)まあ可愛いから許す。

あとイケメン枠のスコット・イーストウッドも素敵でした。
ドラマ面では主人公の引き立て役でありながら掘り下げが無さ過ぎて全然機能していないと言う欠陥キャラですが、目の保養係としては大活躍。ほんま若い頃の親父さんそっくりのエエ男やわ~(n*´ω`*n)
最近『ワイルドスピード』とか大作への出演が増えてるし、ブレイクまであと一歩の雰囲気。

 

 

あふれ出るオマージュ

前述の通り今回はお馴染みのロケットパンチ(エルボーロケット)のほか、プラズマウィップやトゲトゲ回転鉄球などロボット愛溢れる素敵ウェポンが山ほど活躍します。
中でもツボだったのはブレーサー・フェニックスが射撃体勢に入ると射撃担当のパイロットが機内をエレベーターで移動するシーン。『ゲッターロボ』だ!みなぎる~!!
あとオブシディアン・フューリーが肩からミサイルを発射するとき、ちゃんと腰の辺りで握りこぶしを作ってくれるお約束感がグッと来ます。

クライマックスの舞台が東京と言う、あまりにストレートな怪獣映画リスペクトも素敵。アメリカ人は富士山は東京にあると思ってるとはっきり分かんだね(まあ私もロッキー山脈とニューヨークがどのくらい離れているのかパッと分かりませんが( ̄▽ ̄;))。
あといくら東京でも門前にガンダム像を構えたアナハイム社は無いよ!

 

パシフィック・リム(吹替版)
伝説的傑作である一作目。

 

 

※ ネタバレ警告※
以下の記事にて作品の結末に触れています!未見の方は注意!

 

 

とはいえ言いたい事は山ほどある…

菊地凛子ちゃんはしっかり前作の主役として務めを果たしているのに、もう一人の主役であるチャーリー・ハナムが一切出てこないのは一体なぜ!?余りに不自然じゃない!?
まあ多分チャーリーが聖剣抜いたりジュード・ロウを退治したりして忙しかったというのが本当の所だとは思いますが、それにしても消息についてちょっとは言及があっても良かったんじゃないかと思う次第です。

あとこれは前作からそうでしたが、みんなイェーガーに対して思い入れが無さ過ぎィ!!
人類にとって唯一の希望であるにも関わらず、自爆や弾丸代わりの特攻などをさせても誰も「ありがとう」や「さよなら」を言わないのが違和感ありまくりです。人の形をしたものに畏れが無いと言うか、根強い国民性の違いが垣間見えます…。
アメリカ人には「さよなら僕のサンドロック」と言ったカトルの気持ちや、『00ガンダム』最終話でガンダムエクシアが出てきた時の感動は分からないのかも知れませんね(面倒くさい文章)。
年齢が若いほど強力なパイロットになれるという設定も、登場人物の年齢層を引き下げてキッズ受けを良くしようという目論見が空回りしている感じで見ていて寒いです。だってジョン・ボイエガ&スコット・イーストウッドのオッサン組が一番活躍してるじゃん!設定自体が無意味じゃん!いっそマコが操縦すればよかったじゃん!熟女パイロットとして!

 

HG パシフィック・リム オブシディアン・フューリー 色分け済みプラモデル
悪役メカのオブシディアン・フューリー。
味方メカを圧倒する最高のカッコよさだけど…ハンパな退場の仕方がどうもね。

 

また上でもすでに散々書いた事ですが…あらゆる面で雰囲気が❝軽い❞のがやっぱり残念です。『トランスフォーマー』か、あるいは『バトルシップ』辺りにイメージが近い(どっちも好きな作品ですが)。
特に映像的なインパクトの差は歴然です。前作『パシフィック・リム』での「エルボーロケットを放つ前に腕を振りかぶってタメるジプシーのアップ」や「タンカーを引き摺って再登場するジプシーの後ろ姿」など、一度見たら忘れられないような強烈な画は本作にはありませんでした。
天才ギレルモ・デル・トロと同じレベルの仕事はそうそうやってのけられるものではないことは分かりますが、やはりそれこそ『パシフィック・リム』の魅力だと思っていたのでやや落胆でした。
全体としては十分楽しめる良作
ジプシー・デンジャーには劣るとも、目が慣れてきたらジプシー・アベンジャーだってカッコ良い!グラビティ・スリング最高!

 

 

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